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鬼瓦のお話

一般の住宅で、鬼の顔をした鬼瓦を使うことは少なくなりました。

沖縄のシーサーや、京都では鐘馗さんなどが、屋根に跨り、魔除けとして家を守ってくれています。
鬼そのものが恐い存在なのに、その鬼を使ってもっと恐いものを退治してもらおうとする考えは、面白いですね。
敵になったり味方につけたりと、人と鬼の関係は、良いのか悪いのかわかりません。


社寺建築の鬼瓦でさえ、時代が新しくなるほど鬼面の鬼板に代わって雲型や植物、浪型が用いられるようになってきたのは寂しいことです。

鬼瓦のほか、大黒柱や床の間など、日本建築には、次代に伝え、遺していきたいものが、まだまだたくさんあります。

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見る角度によって表情が変わる鬼瓦

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