庫裏とは住職やご家族のお住まいのことで、大抵の場合檀信徒さんがお使いになる座敷や書院、寺務所などを兼用する建物です。 昭和34年に新築され約50年強の風雪に耐え、この度改修工事の運びとなりました。 外観はそのままに、内部を現代の生活に合わせてリフォームします。 伝統工法で建てられた建物の耐震補強は、京都の古い町家と同じくただ強度を上げれば良いというものでは・・・

山門から本堂を望む   本堂:木造平屋建て  延べ面積 128.87㎡(38.9坪) 庫裏・書院:木造2階建て  延べ面積 229.13㎡(69.3坪)         本来は吹きさらしの渡り廊下で本堂と他の建物を繋ぐ例が多いのですが、近年はやはり外気に触れずに行き来できるほうが良いようです。 そうなると難・・・

本格的な木造入母屋本瓦葺きの本堂です。 天台宗の修行寺院に相応しく、京都市内から岩倉の山中を切り開いて移転しました。  土木工事や寺院建築の基本を勉強させていただいた、心に残る仕事です。     ・・・

  仁王門:木造平屋建て   延べ面積 31.06㎡(9.4坪) 寂照院の長岡京市観光サイトはこちらをご覧ください   仁王門の金剛力士立像二体は、運慶・湛慶の流れをくむ仏師によって室町時代に作られたと伝えられ、とても立派なものです。 仏法、寺院の守護神として、憤怒の形相で境内に魔物が侵入することを防いでくれます。   &nb・・・

一年中鈴虫が鳴く、京都の観光スポット 鈴虫寺客殿です。 座敷には鈴虫の虫籠が並びます。 切り妻の大屋根が伸びやかな建物です。   鈴虫寺の公式サイトはこちらをご覧下さい   ・・・

和歌山県に本殿を置く 弓矢八幡教会の施設です。 本体の構造は鉄筋コンクリートで、高欄手摺や屋根化粧材はスチールで設計しています。 塗装を施しているので木の質感はありませんが、木割りに則った設計寸法や職人さんの丁寧な仕事により、繊細な社寺建築の印象が残ります。   ・・・

観音様のための小さなお堂ながら、屋根は本瓦を葺き、鬼面の鬼板が飾られています。 独立前に勤めていました設計事務所での仕事です。   ・・・

大学卒業後 初めて設計の担当をさせていただいた、思い出深い建物です。 設計図面が現実の建物としてできあがることに、不思議な気持ちと わくわく感溢れる楽しい毎日でした。 コンクリートの型枠に杉材を用い、木目を写し取っています。 ・・・

大津にある園城寺(三井寺)は、桜や紅葉がきれいですが、金堂の檜皮葺き屋根も美しいと思います。 建物正面から少し離れてご覧ください。 あの大きなスケールの屋根をなんと かろやかに、そして流麗にみせていることでしょう。 少し高い位置に取り付けられた高欄も良いバランスです。 時代を超えた棟梁の、デザイナーとしての力量に敬服するばかりです。   &nbs・・・

左官の壁は、日本建築の象徴です。 割り竹を縦横に組み、縄を巻き、藁すさの入った壁土を塗り込みます。 下塗り、中塗りの後、できれば一年くらい乾燥させて仕上塗りを施し完成です。 ソリッドで、芯までそのものである土壁は、拳骨で軽く叩くと心地良い音が返ってきます。 伝統建築の特徴は粘り強いこと。軸組みが斜めに傾きながら地震の力をいなします。 それには柱と柱の間を横・・・

実物大の図面を原寸図といいます。 近代建築では、原寸の立面図を作成する機会はあまりありませんが、寺院建築では必ず原寸図を描き、屋根の垂れ方、軒先の反り方、細かな部材の寸法、構造材の納まりなどを確認し、図に合わせて型板を作り、その型板を材木に当てて削り出していきます。 こんな仕事を知ってしまえば、大工はやめられないでしょう。 できることなら設計だけでなく、技・・・

丸柱と枡組のオブジェが目印の外観 とろろ昆布のような鉋屑。 匂いも嗅げます 神戸の竹中大工道具館では、現在「削る」をテーマに、鉋(かんな)の特別展を開催しています。 日本の大工技術の素晴らしさは申し上げるまでもありませんが、それは大工道具の進化にささえられています。 鉋だけではなく、板材を拵える大小の鋸(のこぎり)、仕口の細工を彫る鑿(のみ)など、種類の多さ・・・

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