中庭のある住まい(京都府京田辺市)
京田辺市の住宅地に建つ、延べ面積30坪強のお住まいです。外観は、軒を深く出し、高さを抑えて陰影を与えます。薪ストーブの煙突がアクセント。市販のカーポートは使いたくないので、ガレージの上屋も建物とともにデザインします。建物内部は、自然素材を使いながらできるだけシンプルに、そしてすっきりと。陰を意識し、明るいだけではない照明の「灯り」に、夜の室内には安らぎの空気が流れます。
客間の和室は数奇屋の考え方をそのままに、自由でモダンなデザインです。畳の縁は前述の「路地の住まい」と同じ無地の織縁です。薄緑の畳も美しいですが、経年変化で畳表が藁色になると、さらによく馴染みます。
玄関ホールに備えた 幅3.6mの収納棚は、靴はもちろん多くモノをしまい込めます。天井際を透かしたハイサイドライトから光が注ぎます。
いつも使わせていただく吉野桧の床材は、少しピンクがさして 品のある表情です。無垢の素材なので、鉄の階段やコンクリートとの相性も良好です。